ヴェトナム ストリートチルドレンの自立支援(麻衣子プロジェクト)

Newsletter 2011

2010年11月1日にベトナムに再渡越!着いて3日目に自転車をこいでいる時背後からかばんを盗まれ、サイゴンの治安の悪化を身を持って感じました。法政大学の教授でありNGO、ARBA設立者御園生さんから、大学のインターンの一環として私の活動を現地で紹介して欲しいと声が掛かり、キャリアデザイン学科の3年生11名が風呂敷プロジェクト(日本人現地サポーター2名、作成者7名)の様子を観に足を運んでくれました。作業の様子を観てもらい、風呂敷プロジェクトの概念、私の活動の仕方や自立支援の紹介、質疑応答などで日本の若い世代と話し合えたことは意義のある時間でした。ベトナムに来る前に、とある中学校で講師として授業をさせて頂き、その中学2年生の感想文を読むと世界中には同じ子供でも貧困やHIV/AIDSで計り知れない困難な生活を強いられていると解り、真剣に自分には何が出来るかを一生懸命考えてくれたようで、嬉しかったです。
今回の渡越は、風呂敷プロジェクトから"EcoYoga Farm(仮)"(エコハウス、オーガニックガーデン、マッサージ、ヘルシー料理、ローカルのフェアトレード品販売、テレビやテレビゲームを設置せず人と人のコミュニケーションを楽しむ)という新たなプロジェクトの可能性を見に来ました。1.現地での循環率の向上 2.物質で満たされた日本人や西洋人に"心の癒し・本物の気付きや発見"が体感出来る場を提供したいと考えています。 
しかし社会主義国のベトナムでは外国人が土地を購入することや事業をすることは極めて困難となり、実際ベトナムで上記の案を実行することが出来そうに無く、とりあえず風呂敷プロジェクトを続行することに。しかし今一緒に作業をしている方々はとても善く仕事をしてくれています。今後、他の作品も色々加わります!お楽しみに~。

ストリートチルドレンから立派に成長した青年達

ベトナム活動で出会う子供達との再会は簡単ではありません。国民IDが無いので、住所登録できず、仕事も公安や政府から逃げながら時には悲惨な環境下で生きているのが現実です。奇跡的に再会を果たせる瞬間は感極まり無い!!今回再会出来た子はIT関係やソーシャルワーカーなどで自立出来ていて、彼らをとても誇りに思いました。極貧下で育っても一生懸命生きている同じ人間の彼らから私自身が多くの勇気、感動をもらいます。どんな境遇に生まれても、生きるために必死になれることは人間として美しい行為であり、多くの人の心を動かします。この活動で"生きている"と何度も感じさせてくれました。

風呂敷プロジェクト

と題して始まった自立支援は2年が経ち、12月現在2組織から4名(男1、女3、内1名がHIV感染)が関わっています。
活動日:毎月最終水曜1~4pm(祝祭日などで上記変更あり)
場所:77/17 Huynh Tinh Cua,Q8,D3
皆様の参加、協力を心よりお待ちしています!

ベトナム現地でふろしき展とワ-クショップ

風呂敷の売り上げのほとんどはベトナム国外に頼っていたのが現実です。なので、私達はもう少しベトナム現地で稼げるように考え、なによりベトナム現地に風呂敷の利便性、このプロジェクトの概念"エコ&フェアトレード"を知ってもらおうとベトナム伝統家屋を生かしているカフェで展示会とワークショップを行いました。オーナーの方は協力的で、お店では本物のベトナム料理を楽しめます!
お店の情報:Cuc Gach Quan 92B Thach Thi Thanh, D1

Newsletter 2010

5ヶ月振りに2/24から1週間、ベトナムを訪れました。"チュック・ムン・ナム・モイ(明けましておめでとう)!"と旧正月が明けたばかりのホーチミンには活気が戻り人、バイク、車でごったがえしていました。現地に戻るたび、都市の急速な発展に驚きます。空港から乗り込んだタクシーではメーターが付いているにも関わらず「10ドル!」と、約倍の値段をふっかけてきました。悲しいことに人を騙し、罪を犯す状況が年々悪化しています。都市開発を続けるが故に、自然を破壊し、健康を害し、心も病み、その結果ベトナムでも生活に疲れ自ら命を絶つ者が増加してきています。
衛生状況が良くない市場の裏で暮らしていたTrucがAIDSで他界したとの知らせを受け、HIVに感染し、体はぼろぼろでも頑張って更正していた彼にもう逢えないと想うと寂しくなりました。今は痛みや、貧困から解放されお空で笑っている彼を心から祈ります。「ありがとう。そしてさようなら」
悲しさに浸っている間は無く、現地の仲間と今までの日本とベトナムの活動を振り返り、今後の方向性について何度も話合いを重ねました。

日本:報告書配布、学校・団体での講演活動、テレビや新聞取材、風呂敷販売協力店探し、展示会開催など
ベトナム:毎週金曜日の作業、布回収、報告書配布、日本やフランスへ風呂敷を送るよう準備など

皆に、「ほとんどの風呂敷が日本に届き私がさまざまな場所へ売りに行くのを続けるのでは無く、出来れば少しずつでも現地で循環するようになってもらいたい。」と伝えました。その一歩として、ベトナム在住グループ、アオザイ会様から招待を受け、風呂敷の紹介だけでは無く、「同じ地域の貧しい仲間のサポートとしてオーダーメイドをして頂きたい。」と訴えかけました。また、ひとりテレビ局 CLV・TV 様も取材をしてくれました。風呂敷から始めましたが、"エコ・フェアトレード&皆さんに使ってもらえるもの"という概念を外さなければ、私たちは風呂敷に執着を置く必要は無いと考えています。今までオーダーメイドでコタツカバーやカフェオリジナルコースターを受注し、現在ブックカバーを作成中!共に喜び、学び、平等、平和をもたらすようにカタツムリの速度で歩んでいます。

縫うことを仕事として自立を目指している仲間

HIVや貧しさが原因で厳しい生活を強いられていますが、約10名が一生懸命働いています(2010年3月現在)
作業がしやすいように、2グループに分け、責任を持ってもらうようそれぞれにリーダーを決めています。各グループが各週で作業にやってきます。
遅刻や欠席が目立つため、いつか就職出来るよう、これからけじめとして罰金制を設けることにしました。

私一人ではこの活動は成し得ていません。募金、物資を提供して下さる方々、また風呂敷計画も一緒に進めてくださる仲間には心から感謝しています。
2010年3月~10月 作品売上額:約$3,345

【協力者(敬称略)】
横山、高原、和田、川村、矢作、アオザイ会、古川、白井、伊東、神、相沢、岩野、篠原、太田、国本、古屋、堀野、Petit Factory、下玉利、石井、武井、加納、竹添、熊谷、池辺、竹中、正木
【風呂敷販売協力店】
ベトナム:TheuTheu、Overland Club、Shoko
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